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総理工情報科学セミナー

数理・データ科学・AIを専門分野に活用するデータ駆動型の研究方法やその社会実装が注 目されています。我々の研究に関連するデータ解析においても、様々な新規手法およびそ れを支える技術が開発され、これまで取り扱えなかった膨大な多次元データを解析できる ようになりました。どのようなデータ処理をしているのか、データ解析に関する知識を共 有し、最新の情報科学の知識を深め、アイデアを得る機会となる場が“総理工情報科学セ ミナー”です。数理・データ科学・AIの最先端研究を知り、異分野交流の機会になればと 考えております。

日時 内容
第20回総理工情報科学セミナー 日時: 124日(月)17時から18時半
形式: ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:D102 セミナー室)
講師: 
九州大学 大学院総合理工学研究院 
嶋田
 雄介 先生

講演タイトル:データ活用研究に向けたマルチスケール組織顕微解析

概要:
構造・機能材料開発において、そのプロセス設計や特性制御に必要不可欠なものとしてそれら材料が持つ微細組織の制御が挙げられる。一方で多結晶材料における微細組織は粒界・粒内構造といった原子スケールなものから均一性などのマクロスケールなものまで幅広く存在し、物性発現にはそれらが複雑に影響している。そのため組織制御においても、これまでの仮説駆動的なものだけでなく、データ科学連携が有用となってきている。そこで本発表では材料開発研究における顕微鏡研究者からの実組織情報に基づいた実験・データ科学融合へのアプローチを実例と共に紹介する。
第19回総理工情報科学セミナー 日時: 11月6日(月)17時から18時半
形式: ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:D102 セミナー室)
講師:九州大学 先導物質化学研究所 住谷 陽輔 先生

講演タイトル:量子化学計算による化学反応経路の自動探索技術を基盤とした複雑ネットワークの構築とその速度論解析

概要:
人類は様々な化学反応を発見することで生活環境の改善・環境/食糧問題の緩和・医療の発展を行ってきた。しかしながら、ある分野において鍵となる重要な化学反応を発見するために、何十年といった年月が費やされることは少なくない。したがって、持続的な発展のためには化学反応の発見速度の向上が不可欠である。本講演では、化学反応発見の加速を目指し、講演者がこれまで取り組んできた計算化学研究と最近の応用について紹介する。
第18回総理工情報科学セミナー 日時: 7月11日(火)17時から18時半
形式: ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:D102セミナー室)
講師: 
島根大学 材料エネルギー学部 
准教授 榎木 勝徳 先生

講演タイトル:第一原理計算を用いたミクロ組織予測

概要:
近年、機械学習の発展によりデータ駆動型研究が注目を集めています。合金材料研究における典型的なデータ駆動型研究は、合金組成や熱処理温度・時間などの合成条件から材料特性を予測するモデル構築を目標としますが、実験データの不足により十分な予測モデルが得られません。このデータ不足を解消する目的で第一原理計算に基づくシミュレーション結果を実験値のように援用することで、データ不足の解消に取り組んでいます。講演では、このようなデータ駆動型研究の取り組みや計算手法に関する具体的な研究例について紹介します。
第17回総理工情報科学セミナー 日時: 6月20日(火)17時から18時半
形式: ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:D102セミナー室)
講師:  日本製鉄株式会社 技術開発本部 先端技術研究所 解析科学研究部 主幹研究員 林 宏太郎 先生(九州大学大学院総合理工学研究院 共同研究部門)

講演タイトル: ミクロ組織形成とデータ科学

概要:
 鉄鋼の材料科学においては,化学組成,熱処理,特性に加えて,ミクロ組織が研究の主要な視点になります。特に,ミクロ組織は強度などの様々な特性に影響するので,鉄鋼のミクロ組織形成に関する研究は常に注目され,大きな発展を遂げてきました。一方,鉄鋼材料のミクロ組織は不均一であるので,そのパターン抽出と解釈は難しく,スペシャリストの知識,経験を頼りにしてきました。データ科学が社会,産業に浸透し,材料科学へのデータ科学の応用として,マテリアルズ・インフォマティックスが注目されています。本講演では,ミクロ組織形成の研究フレームワークを再考し,鉄鋼材料のミクロ組織形成過程をデータ科学の技法により解析した研究を紹介します。
第16回総理工情報科学セミナー 日時: 5月16日(火)17時から18時半
形式: ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:C-Cube7710
講師: 九州大学大学院総合理工学研究院 翁長 朝功 先生

講演タイトル: 社会ネットワーク上の行動拡散

概要:
 Zoom、QR決済などの新技術は社会ネットワークを通して人々の間に広まります。単純伝染に分類される感染症伝播に対して、社会的行動の拡散は複雑伝染に分類され、近年SNSのデータが増えるに伴って活発に研究されています。本講演では、社会における拡散現象の理解を深めるために、ネットワーク科学とゲーム理論を用いた理論的研究についてご紹介します。競合する2つの財(商品)は、例え元々の魅力が同等でも、偶然にどちらかが他方を支配することを明らかにします。解の経路が不安定であることにより「対称性の破れ」が現れることなどについてお話しします。
第15回総理工情報科学セミナー 日時: 1月30日(月)17時から18時半
形式: ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:C-cube 710号室)
講師: 量子科学技術研究開発機構 未来ラボ・量子医療AI研究グループ
    立花 泰彦 様

講演タイトル: MRI画像診断の実態とAI応用

概要:
 MRIは臨床画像検査の重要な一角をなす重要な技術です。しかし、専門家や
医療関係でない方はCTとMRIで何が違うかご存じないと思いますし、MRIがいかに
奥深く、一方で扱いが難しいかを想像されたことがある方はいないでしょう。
MRIは何をどうやって画像化しているのか、それを医療で使う上ではどのような
意義と限界があるのか。それを踏まえて、医用画像診断領域におけるAI(深層学習)応用に
関する研究をご紹介しながら、「医療におけるAI」についてお話しします。
第14 回総理工情報科学セミナー 日時:12月8日(木)17時から18時半
形式:ハイブリッド形式(オンライン:Zoom, 聴講者対面:C-cube 710号室)

講師
大成建設株式会社 技術センター
先進技術開発部 AI連携技術開発室兼都市基盤技術研究部 空間研究室
中村 良平様

講演タイトル 機械学習を活用した市街地における建物周辺の風速・風圧分布の予測に関する研究

概要
 一般に高層ビル等の大規模建築物の設計時には,強風・暴風に対する耐風設計,ビル風に対する風環境計画を目的として風洞実験または数値流体計算が行われます。しかし,風洞実験や数値流体計算は実施に相応の時間とコストを要するため,実施できるプロジェクトは限られます。そこで当社では,機械学習を活用して市街地における建物周辺の風速・風圧分布を簡易かつ短時間に予測できる技術を研究・開発してきました。本講演では,本技術の概要,予測精度および課題について紹介します。
参考資料: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jawe/47/3/47_224/_pdf/-char/ja
第13回 (2022/11/24) 日時:1124日(木)17時から18時半(日本時間)
形式:ハイブリッド形式(オンライン:Teams、対面:C-cube 710号室)

講師  滋賀大学データサイエンス学系 岩山 幸治先生
講演タイトル    滋賀大学におけるデータサイエンス教育の取り組み

概要
  2017年にデータサイエンス学部を設置した滋賀大学では,数理統計学や情報科学に基づくデータ分析 能力に加え,課題を発見し解決へ導く問題解決能力を要請し,現代社会で求められるデータサイエンス 人材の育成に取り組んできた.本講演では,滋賀大学におけるこうしたデータサイエンス教育の取り組み の一部を紹介する.また,このような教育をうけてきた学生による研究成果の一例として, バスケットボールにおける選手評価や植物の遺伝子発現データの解析に関する研究を紹介する.
第12回総理工情報科学セミナー 日時:10月25日(火)17時から18時半(日本時間)
形式:ハイブリッド形式(オンライン:ZOOM、対面:C-cube 710号室)
https://us05web.zoom.us/j/83633784249?pwd=azhOSDU0SE9uaVh1ZTZyQU1vb01mQT09
ミーティングID: 836 3378 4249
パスコード: 1Kq1AX

講師 九州大学 情報基盤研究開発センター附属汎オミクス計測・計算科学センター 徳田 悟 先生

講演タイトル ベイズ推定に基づく数理モデリングの精密化

概要
 対象とする現象を簡素な関数や方程式を用いて記述する数理モデリングはその現象の理解につながる。構築されたモデルは観測データとの照合を通じ、その妥当性が検証される。本講演ではこうした検証に関わる3つの問題(モデルの不定性、観測ノイズ、モデル不一致)を提起する。それらへの一つの統一的な対処法として、ベイズ推定を用いたアプローチを紹介する。特に、講演者がこれまで取り組んできた物性物理学に関する題材を例に解説する。
第11回 (2021/12/23) 第11回 12月23日(木)17時から18時半(日本時間)

講師  日本大学 生産工学部電気電子工学科 佐々木真先生

講演タイトル    複雑非線形現象のデータ駆動科学

概要
 異常気象や集中豪雨・感染症等の複雑非線形現象が喫緊の問題となっている。このような現象は、しばしば空間的な伝播や拡散・局在化を、時間的には突発的・持続的な特徴を伴う。複雑非線形現象の典型例として、核融合プラズマ乱流を対象に、データ駆動科学的手法を適用した研究の紹介を行う。また、新型コロナウィルス感染症研究や気象・海洋研究への派生研究も紹介する。
第10回 (2021/11/25) 日時:11月25日(木)17時から18時半(日本時間)
形式:teamsオンライン講演会
https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_MWE1ZTA1OWMtY2MyMy00NWQyLWFhYzItZmNlOTA0MGU2YzE5%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%22d7715f89-936a-4af7-bb75-a57ac99646fa%22%2c%22Oid%22%3a%22d83ffb5d-e6b3-4935-8124-c70cb78f0e1a%22%7d

講師  九州大学 九州大学先導物質化学研究所 辻 雄太先生

講演タイトル    情報科学的手法を活用した物質解析・物質探索

概要
 近年、情報科学的手法を物質材料研究に適用し、新規物質の発見や新規物性の開拓を目指す試みがさかんに行われています。本講演では、講演者がこれまで取り組んできた数理・データ科学・AIなどの情報科学的手法を活用した物質科学の理論的研究についてご紹介します。具体的には、グラフ理論を用いた分子デバイスや金属クラスターの物性解析、物質材料の第一原理計算データベースを活用した物質探索、群知能と第一原理計算を組み合わせた材料探索などについてお話します。
第9回 (2021/10/25) 日時:10月25日(月)17時から18時半
名前    飯久保 智
所属      九州大学総合理工学研究院
講演タイトル    安定な物質を効率よく探索するには

概要
材料開発の分野においても、近年データ科学の活用に注目が集まっています。従来は個々の研究者の経験、知見に基づいて物質・材料の開発指針が立てられてきました。一方でデータ科学を上手に活用することができれば、経験の少ない若手研究者でも、蓄積された大量の物質データから物質・材料開発のヒントを得ることができます。講演では、物質の安定性を示す状態図を中心に、データ科学の手法を取り入れながらこれまで進めてきた研究を紹介し、今後の展望についてもお話しします。
第8回 (2021/9/24) 日時:9月24日(金)17時から18時半

名前    森本有紀 先生
所属      九州大学芸術工学研究院
講演タイトル    CGによる科学と芸術とデザインの融合

概要
近年のCG研究は昔からある成熟したトピックスもあれば、ちょっと変わった、こんなものまでCG研究なのかという応用的なものまで様々です。本講演では、あまり知られていないのではないかな?と思われる、CG関連の研究や最近の話題をお話します。また発表者の研究より、染色模様のシミュレーション、ベクターグラフィックスの美化、おいしそうな漫画風変換、動植物の動的プロジェクションマッピング、その他の取り組みを紹介します。
7回 (2021/8/23) 日時:823日(月)17:00より

タイトル:全地球をカバーする観測網と、機械学習・高性能計算を使ったデータ処理について
ご所属:包括的核実験禁止条約準備機関 (Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty Organization)
お名前:櫛田慶幸 Software Engineer

概要:
包括的核実験禁止条約
(CTBT)はその名の通り核実験を禁止する条約で、未だ発行されていないものの、条約が遵守されていることを確認するために全地球をカバーする観測網を構築しています。例えば、過去のDPRKの地下核実験は全て地震動観測網で検出できました。一方、全地球をカバーする代わりに観測網は非常にスパースであるため、機械学習のような情報処理技術を積極的に取り入れ、さらに精度を高める必要があります。本発表ではCTBTでの最近の取り組みを紹介いたします。
6回 (2021/7/21) 日時:721日(水)17時から18

講師:
      九州大学大学院工学研究院  村上恭和先生
講演タイトル:電子線ホログラフィーの高感度化と情報科学的手法


概要:
JST-CREST情報計測領域の研究として推進した、電子顕微鏡と情報科学的手法 の融合について紹介する。材料の電場・磁場を微視的に計測できる電子線ホログ ラフィーの高感度化を目的に、画像データ収集の自動化(ハイスループット 化)、大規模なデータセットから必要な画像を抽出する技術、ノイズと微弱信号 を適切に分離するための統計数理的手法の開発を進めた。これらの要素技術と、 その応用事例について紹介する。
第5回 (2021/6/28) 講師:  永里壮一様
所属:  メカトラックス株式会社 代表取締役
講演タイトル:ラズベリーパイ(RaspberryPi)の活用

概要:   
実験・研究目的でのラズベリーパイ(RaspberryPi)活用&相談会
小型コンピュータボード「ラズベリーパイ(RaspberryPi)」は、本来の教育用途だけでなく、近年ではそのコストパフォーマンスと周辺機器・関連情報の豊富さから、出荷台数の60%程度が研究開発や組込み機器などの業務用途で使用されています。ラズベリーパイの業務活用で豊富な実績をもつメカトラックス社(福岡市)より、そのメリットや注意点など事例を交えて説明し、その可能性や疑問点について聴講者とディスカッションを行います。

当日まで調査して回答できるように、質問やお困りごとなどを事前に募集いたします。質問は講演で紹介させていただきますのでご了承ください。
第4回 (2021/5/31)
17時から18時半
講師: 木佐森慶一様
所属: BIRD INITIATIVE株式会社, NECデータサイエンス研究所, 産総研人工知能研究センター
講演タイトル:シミュレーションと機械学習の融合技術

概要:   
深層学習を用いたビックデータ分析とは異なり、少ないデータ(実験データ等)でもシミュレーション(物理シミュレーション等)を組み合わせることにより最適な意思決定を支援する技術の研究開発しています。これは、演繹的な手法としてのシミュレーションと、帰納的な手法としての機械学習の双方の"いいところどり"をする技術とも言えます。この講演では、産総研で開発した基礎技術の紹介から、ベンチャーを設立して実際に製造業(生産技術、マテリアルプロセス設計等)や物流業での社会実装の事例などを紹介します。
第3回 (2021/4/26) 講師:  赤嶺大志 先生
所属:  九州大学大学院総合理工学研究院
講演タイトル:電子顕微鏡におけるデータ解析 ~結晶方位解析とその応用

概要:   
電子顕微鏡技術はデータのデジタル化のみならずハードウェアのデジタル制御が 進展し,ビッグデータ取得による多様な解析が可能となっている.材料の結晶方位 情報は電子線の回折パターンを結晶構造から予測される理論パターンと比較するこ とにより得られるが,その解析と自動化は必ずしも容易ではなく,信頼性のある結 晶方位解析のために様々な工夫が行われている.また,得られた結晶方位分布は入 力データとして様々な結晶学的解析へ展開され,階層的なデータ処理が行われている.
第2回 (2021/3/4) 講師: 鄭 萬溶 先生
所属: 沼津工業高等専門学校 電子制御工学科
講演タイトル:機械学習とエッジコンピューティングによるIoTデバイスの開発

概要:   
機械学習とエッジコンピューティングによるIoTデバイスの開発を通じて様々な社 会問題の解決に挑んでいます。Raspberry PiやJetson nanoなどのシングルボードコ ンピュータを用いて、広く活用できるIoTデバイスのための技術的基盤を確立してい ます。  
主な関心分野は、CNNによるコンピュータビジョン、RNNやLSTMによる時系列信号 の学習とそれに基づいた異常診断、交通問題解決、話者認識などの研究を行ってい ます。また、データサイエンス教育の拡大を念頭におきながら、課題研究「人工知 能」を開設し、機械学習について学びながら高専DCON(ディープラーニングコンテ スト)への参加を意識させ、自ら問題を発見し、AI技術を駆使してその問題を解決 していくPBL型の教育を展開しています。
第1回 (2020/12/23) 講師: 森野 佳生 先生
所属: 九州大学大学院総合理工学研究院
講演タイトル: 情報科学と非線形動力学

概要:
今回の発表では,発表者がこれまでに行ってきた情報科学に関する基礎研究・応 用研究について幾つかの例を紹介する.基礎研究については,情報科学と非線形動 力学とが関連する分野であるリザバーコンピューティングなどについて紹介する予 定である.応用研究については前立腺癌のバイオマーカーである前立腺特異抗原の 時系列などを短時間時系列から予測する手法,及び緑内障進行早期予測に関する複 数の機械学習手法について紹介する.

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